浮世絵に秘められた謎1


広重の「蒲原」は新潟で、その元絵は 北斎の北越奇談(雪中の旅人)である

東海道五十三次.蒲原
北斎 「良美灑筆」(夜の雪)1820年(文化3
右図が、リチャ−ド・レイン氏が、広重の蒲原図の元絵だろうと推測した、北斎 の「良美灑筆」(夜の雪)です。
北斎 北越奇談−全体図(雪中の旅人)
1813年(文化10年)
北斎 「北越奇談−部分図」(雪中の旅人)

この図が、広重の「蒲原」の元絵とは断定は出来ませんが遠景の山裾の人家や、特徴ある木立の雪の描写の似具合を見比べてみてください。そして雪の中をとぼとぼと歩く中景の人々。両図にみられる画面構成からして、上図右側に上げたリチャ−ド・レイン氏が指摘する「雪の夜」より、私はこの北越奇談の方がより蒲原には似ているような気がしてならないのです。断定は出来ずとも、それをある程度決定付けると思われるのが、近景の山と木々を無理に付け加えた広重の蒲原に見られる左側の不自然な描写なのです。広重の五十三次「蒲原」の左側の、枝とも道とも見える不自然な描写が確認できるでしょうか。これこそ北斎の縦長構図でしかも俯瞰図である「雪中の旅人」を、水平視点で横長構図に置き換えたためにに歪んだものと、私は思っています。

2002.3/08初出  2006/09/06改稿

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