広重/日本橋の白雨 . |
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| 東都名所「日本橋の白雨」です。色やけがすすみ、保存状態は余りよくなくのですが、私のとても気に入った作品です。橋を坂道に変え、背景を竹林にすると、有名な東海道53次(保永堂版)の、庄野のような構図になります。しかし同じ夕立でも、「庄野」には驟雨という表現が似合い、この図には白雨という表現が、ぴったりですね(庄野も題名は同じ白雨ですが)。白雨は夏の季語、庄野には斜めの構図に、向かい風に拮抗するような緊張感がありますが、この作品は、中央の富士山が画面を安定させて、雨も上から下へで、濡れてもいいような優しい感じがします。例によって、雨傘に出版元の佐野喜の文字が、遊び心のように書かれています。広重の良さって、やっぱり素直で素朴な郷愁なのかな−と思わせる1点です。 | 目次へ |