一勇斎国芳が描いた、八代目市川団十郎の追善絵です。彼は美形で当代きっての人気役者だったそうですが、大阪で客死とも自刃(?)したともされています。その人気ぶりは、数多く残された彼の死を嘆き悲しむ女性達の図柄の浮世絵で確認できる。写実主義で知られるク−ルベに、肖像画が「余り似ていない」と云われたと言う逸話が残っているが、浮世絵に描かれた団十郎の数多くの顔は、どれもたいへん良く似ています。なんでもないことのようですが、浮世絵に人々が寄せた欲求の表れともいえ、興味深いものです。嘉永七年八月六日、32歳と記されております。

浮世絵には、おもちゃ絵から追善絵までいろんなジャンルがあります。そのひとつをとって浮世絵の全体とも出来ないし、また様々なジャンルがあるからといって、その「芸術性」が否定されるものでもないと思い、収集の方針を少し変えてみました。


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