栃木県立足利高等学校理科(物理)における「課題研究」の実践
足利高等学校では「課題研究」について、進度などの諸条件を考慮した結果、次のように実施することにした。
平成8年度の実践
1学期終業式の際に、プリントを配布して、夏休み最後にある後期課外の2日目までに、班員を自由に決定し、課題研究の計画表を提出させた。これはA41枚程度となっていて、班員の名簿と研究内容の要約、そして実験道具の確認が主なものであった。この計画表の目的は、実験をその場しのぎのものとせず、しっかりと目的を持った実験をさせることと、必要な道具が物理室で準備できるものとできないものをはっきりさせることにあった。
この計画表を見ていると、いくつかのタイプに分類できることがわかる。
- 以前に行った実験をやりなおすパターン
- 授業中に行った生徒実験の中から一つを選んでやり直すもの
- 授業では行わなかった実験をやってみるパターン
- 授業中には行えなかった実験を行ってみるもの
- 全く新しい発想で実験を計画しているパターン
- 本来はこのパターンが多くなることが望ましいが、今回は少なかった。
実際に実験を行ってみると,いろいろと準備不足の面が目立ち,実験を行いながらいろ
いろと考えている班が目立った。このあたりは計画の段階での丁寧な指導が必要だった
と思われる。実験中の生徒の表情は普段みられないような生き生きとした表情をしてい
たように見えた。
レポートの状況について
レポートは実験をやる際には,毎回提出させているため,レポートを書くこと自体は抵抗無く書けていたようである。今回も実験を行った班で1通提出するという形式を取った。この方法は,東京学芸大学付属高校(世田谷)で実施されていた方法を模倣したものであるが,未提出になることが無いため我が校ではこの方法を採用している。今回も一定の形式に従ったレポートが提出された。
レポートの評価について
今回は評価を全部で5段階(A,A’,B,B’,C)に分けて評価した。評価のポイントは次の通りである。
- 着眼点は良いか
- 実験は計画的に行われているか
- 実験の方法は妥当か
- レポートのまとめ方はどうか
- 考察が行われているか
この中で,今回は特に着眼点と考察の2つで評価が分かれた。
反省事項と今年度の計画
昨年度の課題研究は最初と言うこともあって,計画通り事が運んだというわけではなかった。自由に班を組ませたところ,一人で実験を行ったものが何人かいて,その中で計画的に実験を行ったのは2人だけであった。先にも書いたが,事前指導が足りなかったというのが大きな反省事項となる。今年度はこの事前指導に大きく時間を割き,教員指導のもとに実験を行わせるべきであると感じた。そこで,今年度は,学校で行うことができる実験道具一覧を作成し,学校で実験を行う際にはそれを参考にして実験計画を練るといった形にしていく予定である。
今年度の計画4>
- 7月の期末試験が終了した時点で,課題研究に関する資料を生徒に提示する
- 生徒はその資料を基に,終業式の3日前までに計画書を提出する。なお計画書には目的,具体的な内容まで計画させる。
- 教員はその計画書が課題研究として適切に計画されているかを判断し,生徒に返却する,
- 生徒は夏休みを利用して,研究を進める。
- 学校で実験を行う班には,後期課外の都合の良いときに物理室で実験を行うように指示する。
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