Music

音 楽    M _ 0 2 1

私 の 好 き な 音 楽 の 話
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   "ヨーロッパ中世の騎士団" ザ・タイガース

GS、I love you.
ビートルズが来日した翌年(1,967年)、雨後の筍(たけの こ)のように GS (グループ・サウンズ)が誕生した。その頃ぼくは小学生だったのだけれど、かれらの歌や風俗に夢中になったものだ。わけもわからず歌詞を覚え、大き な声でよく歌っていた。中学生になってからは洋楽を聴き始めたこともあり、流行歌を口ずさむことは少なくなった。だから今でもよく口ずさむの は GS の歌、ということになる。しかし GS の歌詞はいたって「うぶ」なので、人前で歌うには抵抗がある。ジェニー、シルヴィ、アニタ等の女性 の名前が恥ずかしげもなく登場し、欧米・白人志向が露骨でもある。そういえばファッションもなぜか中世ヨーロッパ風であったような気がする。 高度成長期、憧れの欧米化が一挙に進んだ日本社会の「写し」であったのだろう。「男らしさ」や「純朴さ」より、ジュリー(沢田研二)やショー ケン(萩原健一)に代表される、色白の細身で長髪に甘い顔という「中性的」な容姿と退廃的、あるいは都会的な魅力が彼らに求められていた。で も今振り返れば、GS の連中もファンも、いやあの頃の日本社会全体が、無いものねだりの高望みをしていたように思える。緑の瞳をした髪の長いか わいい女の子なんてどこにもいないし、煉瓦の街角や渚とか湖なんていうシチュエーション自体どうも現実味がない。GS とは、「夢」 であったのだろう。「夢」から覚めた若者は、現実の不条理に学生運動で立ち向かうわけだけれど、実はそれも「夢」であったことにかれらは気づ くのである。「夢のまた夢」が終わったそのあとに、ぼくたち「シラケ世代」が登場するのだ。小学生のときに GS を、中学生のときに全学連を、 ともにテレビのブラウン管で「通過儀礼」しまったぼくたちは、シラケざるを得なかったのだ。

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