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そ の 他    O _ 0 1 4

興 味 を も っ た こ と な ど ・ ・ ・
  

   常磐自動車道の三郷インターチェンジ


   '94年 9月 20日付 朝日新聞 朝刊

この写真を初めて目にした時、その美しさに目を奪われた。スリムな円環の中央を幅の広い道路が力強く 貫通し、それが艶かしいS字カーブをくねらせて消えていく形が美しい。また自動車のライトが光り輝く宝石 の連なりのように、そしてそれが生き物のようにうごめいている姿を連想させ美しいと思うのである。ハイウェイは人 間が作った工作物だ。このハイウェイを作る際、それ自体の構造物やその延長コースを含む全体の配置計画に「美」 という価値基準が意識されていたとは思えない。ループ状にしているのは、自動車が急に方向転換できないためであり、 自動車の速度からその曲率が求められたのであろう。道路の幅も予想される交通量から割り出されているはずだ。そこには 一切「美」に関しての作為性は無い。自動車のライトについても、前方を照らしたり、相手に自分の存在と位 置を知らせたりするためにあり、「美」を演出するためのものではない。そのライトが前方あるいは後続車と連なって見えるのも、 自動車が適度に混んでいるからであり、ここにも一切「美」に関しての作為は無いのだ。デザインとは、美しく見せるための作為で あるけれど、作為性のまったく無い人工物にも人間は美を感じるのである。建築途上の工事現場やバラック、あるいは廃墟にもそ れを感じたりする。それは偶然なのか必然なのか、わからないけれど。

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