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 大股で場末街に取って返した。
 手当たり次第に聞き込んだ。
 その中にいつか会った娼婦がまぎれていた。
 女は小銭を要求した。
 俺は与えた。
 女は言った。
 あいつらとは係わり合いにならないほうがいい。だいたい月に一度、ああやって集団でやってきて、決まった宿を貸しきって遊んでいく。
 その内容のたちが悪い。
 こどもを使うのだ。
 女の子のときも男の子の時もある。
 宿の人間はたっぷりの黄金で買収されているから口は堅いが、数人の大人は勘付いている。
『なにしろ、あそこの親父。昔はそういうの専門の女衒だったんだからさ』
 女は言った。
『なあにが楽しんだろうねえ。こどもをいじめてさ。まあこどもの親はいい金稼ぎかもしれないけど。――違うよ。一回きりだよ。毎回、あそこの番頭が、港やら村やらへ行って、その度ごとに、整えんの』
『いいお家の連中なんだろうねえ? 真っ白い手袋はめてさあ。なんでこどもなんかを相手にすんだろうね。それも、みんなして。あたしにゃ分かんないわ』
『――いや、ほんとうに、こどもだって話よ? あたし、あそこの宿の二階の窓に立ってるのをちらっと見たことある。七つか八つに見えたけど?』

 女はわたしが悪いんじゃないわという顔をして、肩をすくめた。

『あたしもう行くから。今、あんたと話したことは全部忘れるからね』




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