10数年前ネパールの山村の学校に初めて赴任したとき、正規の図画の授業はなかった。時折ネパール人の先生が、自習時間の教室に行って、「今日は絵でも描こうか」などと言って、黒板に花、家、牛、山羊などその先生がかろうじて描けるへたくそな絵を描く。それを子供たちがちびた鉛筆で、破けた質の悪いノートのきれはしに、一生懸命に写すのが、絵画の時間であった。国語や算数の授業でも、先生の言うとおりに暗唱するのが、ネパール式の勉強である。自分の考えを述べたり、創造性を発揮する授業はほとんどない。生徒も先生方もそういう授業は苦手だ。そんな子供たちにいきなり、「今日はみんなの夢を描きましょう」とか「お祭りで見てきたことを絵日記にして描いてみましょう」などと言えば、「何を描いたらいいの」「そんなのできない」「先生、黒板に描いて」と教室内はパニックになる。
9年間ブリクティ小学校で指導し続け、ようやく自分の思うことを絵に表現できるようになった子供たちの、貴重な絵をじっくりご覧下さい。首都カトマンズで買ってきた中国製の色鉛筆を学校に10セットほど置いて、みんなでゆずりあいながら描いた力作ぞろいです。でも、日本の子供たちと比較するのはかわいそう。村にはテレビや雑誌など映像を見る機会はまったくなく、クレヨンや絵の具もないのですから。
Photo-P108 「ブリクティ小学校5年生の絵画の時間」
| 001 お祭りの絵日記 「ダサインのブランコ」 |
002 お祭りの絵日記 「おじさんの家に行く」 |
003 お祭りの絵日記 「花畑の中で」 |
004 お祭りの絵日記 「バイ・ティカ」 |
| 005 お祭りの絵日記 「ラクシュミー・プージャ」 |
006 お祭りの絵日記 「ダサインのティカ」 |
007 お祭りの絵日記 「エカダシー祭の日」 |
008 お祭りの絵日記 「凧上げをする」 |
| 009 お祭りの絵日記 「ティハール祭の4日間」 |
010 お祭りの絵日記 「楽しいティハール祭」 |
011 お祭りの絵日記 「エカダシー祭のガート」 |
012 お祭りの絵日記 「お祭りと花畑」 |
| 013 お祭りの絵日記 「エカダシーに日に」 |
014 お祭りの絵日記 「ヤギを屠る」 |
015 お祭りの絵日記 「ティハールの日」 |
016 お祭りの絵日記 「ダサイン祭の日々」 |
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