(小学校2年 旧課程「マヘンドラ・マーラー」(国語))

ある村にカールという名前の少年がいました。彼はいつもヒツジやヤギを連れて放牧に行っていました。カールはヒツジやヤギを森で放し飼いにしていました。ヒツジやヤギが草を食べ始めると、彼の方は木に登って、他人をだますことばかり考えていたということです。
森のはずれには田畑が広がっていました。田畑では村人たちが仕事をしていました。村人たちは時々歌もうたいながら、仕事をしていました。
ある日、カールは村人たちをだます方法を思いつきました。他人をだますことができれば、カールは愉快になるのです。ですから、カールは木に登って思いっきり叫びました――「助けて!助けて!大変だ、トラが来た!トラがヒツジやヤギを全部食べ始めた!」
田畑で仕事をしていた村人たちは、カールの叫び声を聞きました。彼らはカールが本当に災難にあったと思いました。村人たちは走って森までやって来ましたが、しかしそこにはトラはいませんでした。カールは木の上に座って笑いこけていました。ヒツジやヤギは、楽しそうに草を食べているではありませんか。
カールは嘘をついたんだ。村人たちは怒りました。村人たちは、カールを叱りながら言いました――「こら!こんな嘘を言うのか!もうこんなことをするんじゃないぞ。」 村人は田畑に戻って仕事をはじめました。
その次の日も、カールは同じ嘘をつきました。前の日と同じように、木に登って彼は叫びました――「助けて!助けて!大変だ、トラが来た!トラがヒツジやヤギを全部食べ始めた!」
その日も村人たちは、森にやって来ました。カールは笑いこけていました。ヒツジやヤギは、相変わらず草を食べていました。村人たちは、彼を叱って再び田畑に戻りました。
こうしてカールはいつも嘘をつきました。彼はいつも木に登ってトラが来たといって叫んでいました。村人がやってきてみると、トラが来たという形跡はまったくありませんでした。そうこうしているうちに、村人たちは彼の言葉を信ずることをやめました。彼らはこう言ったものです――「カールは何という悪ガキだ。あいつはいつも嘘をついて、わしらをわけもなく困らすんじゃ。」
しかし、カールのうそつきの癖はなおりませんでした。彼はいつもこうやって叫んでいました。もう村人たちも、彼の叫び声を聞いても、聞かないようにしました。彼らは、カールがどんなに叫んでも気にかけないことにしました。

ある日のこと、今度は本当にトラが森にやってきました。トラはどんどんヒツジやヤギを食べ始めました。カールは気が動転して、あわてて木に登って思いっきり叫びました――「助けて!助けて!大変だ、トラが来た!トラがヒツジやヤギを全部食べ始めた!」
村人たちはカールの言うことを信じませんでした。彼らは今回も嘘をついているんだと考えました。ですから村人たちは、カールの叫び声を聞いても聞いてないふりをして、田畑の仕事を続けました。カールを助けに森には誰も行きませんでした。
カールはずっと叫び続けていました。彼はとうとう、わぁわぁと泣き始めました。しかし村人たちは、カールが泣いているのも演技なんだろうと考えました。結局カールはひとりぼっちで、かくれていました。彼の目の前で、トラが彼のヒツジやヤギをみんな食べてしまいました。彼は泣きながらじっと見るより他はありませんでした。
夕方カールは泣きながら家に帰りました。彼は誰とも話すことができませんでした。彼の目は真っ赤に腫れ上がっていました。心の中で彼は嘘を言ったことを後悔していたのです。
(終わり)
【練習1】 口頭で答えなさい
(ア) カールはどんな仕事で、森に行ったのですか?
(イ) カールは森に行って、何を考えていたのですか?
(ウ) カールは、村人たちをどうやってだましたのですか?
(エ) 村人たちは、カールに何と言って叱ったのですか?
(オ) 村人たちは、なぜカールの言うことを信じなくなったのですか?
(カ) 本当にトラがやって来た日に、カールはなぜ助けてもらえなかったのですか?
(キ) トラがやってきた時、カールは何々をしましたか?
(ク) 夕方家に帰ってきた時、カールはどんな様子でしたか?
【練習2】 正しいか正しくないか、区別しなさい。
(ア) カールは牛の放牧に行っていました。
(イ) 森のはずれには川がありました。
(ウ) カールは木に登って、トラが来たといって叫びました。
(エ) カールはいつも本当のことを言っていました。
(オ) トラはヒツジやヤギをすべて食べてしまいました。
(カ) カールは笑いながら、トラがヒツジやヤギを食べるのを見ていました。
[教師への助言]
(ア) 教師は生徒たちに、教室でこの話を簡潔に口頭で語らせる。
(イ) 教師は、嘘をつくことによる災難について、教室で生徒同士で話し合いをさせる。
(ウ) 真実を言って有名になった人々の物語を、教師は生徒たちに聞かせる。
(エ) 教師は生徒たちに、森にいる動物の名前を10種類言わせて、書かせる。
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