フィンガリングその1

今回はフィンガリングの正しいフォームについて次回と二回に分けて詳しく書いていこうと思います。「スラーがつながらない。」「難しいパッセージが吹けない。」「他の人よりどうも指のまわり方が遅い。」などの質問はアマチュアの人から良く受
ける質問です。ではどのようなことが原因でこのようなことになってしまうのかを考えていきましょう。悩んでいる多くの人に共通することにまず指に力が入りすぎてしまっていることがあげられます。「クラリネットのキーを強く叩くのです。」と教え
て貰ったと言う人に時々会うことがありますが、これは大きな間違いです、クラリネットを力任せに握りしめると言う感覚でクラリネットを吹いている人は今すぐ改めましょう。力を入れれば入れるほど、指は動かなくなってしまうものです。いかに力を抜いてクラリネットを操ることが出きるか、このことを目指してこれから書いていくことを理解してください。ですがクラリネットに限らず管楽器を操ると言うことで難しいのは、腹筋には力を入れて息をコントロールしなければならず、アンブシュアはある程度の力を保ち、腕はクラリネットの重さを支えるある程度の力が必要ですね。体中まるで別々の動きをしていなければならないのですね。指はどんなときにも力を抜いていなければならないのですから、クラリネットを吹くと言うことで一番やっかいなのが実はこのことなのです。体のどこかに力を入れるとほかの場所もそれにつられて力が入ってしまうのが普通なのです。そこをどうにかして独立させて動かしていかなければならないのです。ではどのようにしたら力が抜けるのか。まず右手の親指が指掛けにどのように当たっているかが重要です、これについては意外に無頓着な人が多いようですが、大変重要なことの一つです。もしも間違った位置に指をかけていると必要以上に指を曲げたり伸ばしたりしてキーを押さえなくてはならなくなったり、手首に余計な力が入ってしまい、結果的に指にも力が入ってしまうからです。楽器のバランスも悪くなってしまうし、他の指でクラリネットを支えたりしなければならなくなってしまうかも知れません。さて正しい親指の掛け方とは?親指の第一関節と爪の中間よりも少しだけ第一関節よりにクラリネットが触れる位置が正しい位置です。ちょっとわかりにくいかも知れませんが親指の内側を触ってみて硬い部分が関節ですよねそのちょっと爪よりということです。人によって指の長さが違うので一概には言えませんが、確認する方法は親指とマウスピースをくわえた口だけでクラリネットが安定しているかどうかと言うことで確かめることが出来ます。正しい位置に指掛けがあれば少々動いても楽器がくるくる回ってしまうようなことはありません。口と右手の親指だけで楽器は安定していますか?もしもこのかっこうでクラリネットが落ちそうになったり親指が痛くなってしまうようでしたら、もう一度正しい場所を探してください。どちらかと言えば深く握りすぎている人が多いようです。このフォームは一度変な癖がつくとなかなか直りにくいものです、最初のうちにマスターしてしまいましょう。次にキーを押さえる残りの指のフォームについて勉強していきます。決して写真Aの様に指を伸ばしてはいけません。写真B のように自然に丸めた形が良いフォームです。出来るだけ指の動きは少なく機敏に動かなければいけないからです。指を伸ばしてしまうとトーンホールまでの距離が遠くなりばたばたと言う感じで指の関節がたくさん動くことになり結果的に力が入ってしまいます。写真Cも良く見受けられるフォームですね、この形もトーンホールまでの距離が遠くなってしまい、ホールを確実に塞ぐことが難しくなりスラーがつながらない大きな原因になってしまいます。決してこのようにならないよう、気を付けましょう。これが基本です。もう一度腕や肩に力が入っていないか?親指は正しい位置にあるか?他の指達はつっぱっていないか?確認してみてくださいね。次回はもう少し進んだフィンガリングフォームについて、書いてみます。


写真A

写真B

写真C

フィンガリングその2

今月は先月に引き続きフィンガリングのフォームについて具体的に写真を使って勉強してみましょう。まずなんと言ってもクラリネット奏者にとって大切であり、意外に出来ていないフォームは「ラ」の指使いですね、写真1、2、3、4を見てください。1と3が良い例です。まず1のように人差し指は少し曲げ指の横で押さえなければならないのです。2のように指の腹の部分でキーを押さえてはいけません、なぜならばラから他の音へ移行するとき特にラの上のシに行くときなどにトーンホールが遠くなりスムーズに移行できないため、スラーがつながらないのです。人差し指を手前に倒す感じで押さえるようにしましょう。練習方法としてファ♯とラを交互にスラーで吹けるようになるまで練習し、こつをつかんでみてください。このフィンガリングはもっとも大切なものです必ずマスターしてください。
次に3と4の比較です。ラやソの指使いの時によく見かける間違いが4の写真です。親指がクラリネットの本体に触ってしまっています。どうしてもラやソの時に楽器が不安定になってしまう人に多く見ぅ受けられます。先月号の右手の親指の位置などが悪いとこうなりやすいですね。しかも余っている指が伸びきって立っていますね、写真3のように左手の親指や余っている他の指もトーンホールの上にいつでも待機しているような癖をつけることが大切です。続いて写真5ですがこれはシ♭の指使いの正しい親指のフォームを示したものです。親指が立っていますね、こうしないとトーンホールを塞いでしまい、音程が低くなってしまうのです、くれぐれもレジスターキー意外のキイには触らないように注意してみてください。そして写真6と7ですが、6はレジスターを押さえていないときそして7が押さえているときです。どうですかわかりにくいでしょ?このくらいちょっと動かすだけで十分なのです。ほんの親指のはじっこで押さえる感じですね。親指の角度も写真のようにクラリネットに対して45度くらいが理想的です。今月号で勉強したフィンガリングは特に大切であり、シャリモー音域からクラリーノ音域へのスラーなどがスムーズにつながらない理由のほとんどがこのことによるものです。まだマスターしていない人は身につけられるようがんばって練習してください。


写真1

写真2

写真3

写真4

写真5

写真6

写真7

親指の角度


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