クラリネットなんでも豆知識


クラリネットの誕生

クラリネットの誕生それは1700年の頃でした一枚の小さな葦の切れ端、穴の空いただけの簡単な筒、シャリモーと言うおもちゃのようなオクターブとちょっとしか音が並ばなかった一枚リードの楽器にドイツ人のデンナーという人が二つのキーを取り付けて音域を広げてより複雑な曲を吹けるように改良したのがクラリネットのはじまりと言われています。シャリモー音域と言う呼び方はここからきているのですね。


二つのシステム

みなさん、世界にはシステム(指使い)が異なるクラリネットが2種類あることを知っていますか?一つはみんなが使っているベーム式(フランス式とも言う)と、もう一つはドイツやオーストリアで使われているエーラー式(ドイツ式とも言う)です。みなさんよくご存じのベルリンフルやウィーンフィルでは全員エーラー式のクラリネットを使っています。もちろんカール・ライスターさんもエーラー式ですよね。エーラー式クラリネットの運指はバロック式のリコーダーに似ています。当然音色も違っています。それぞれに良さがあるので二種類とも廃れずに現在も使われているのですね。そう言うつもりでいろいろなオーケストラやクラリネット奏者を聞くとおもしろいかも知れませんね。


モーツァルトのコンチェルト

モーツァルトのクラリネットコンチェルトのオリジナルは最初G管のバセットホルンのために書き始められていたことを知っていますか、しかしどういう理由からか途中でA管のバセットクラリネットに変更されてしまったのです。バセットクラリネットとは最低音がドまででるみなさんが使っているクラリネットより少し長い楽器です。最近ではいくつかのメーカーで市販されていますのでどこかで見たことがあるかもしれませんね。


「ケーゲルシュタット」

有名なモーツアルト作曲クラリネット、ヴィオラ、ピアノのための三重奏曲は副題が「ケーゲルシュタット」と呼ばれています。ケーゲルシュタットとはドイツ語の今で言うボーリングのことなのですが、なぜこんな名前が付いたのかみなさん知っていますか。実はモーツアルトがボーリングをしながらこの曲を作ったのでこう呼ばれていると言う訳なのです。さすがに天才は違いますよね。


サックス

ベルギーのアドルフサックスはサクソホーンを考案したことで世界的に知られていますが、実はもう一つ、現在のバスクラリネットも彼が発案した形から発展したものなのです。特にネックの部分のカーブはバスクラリネットにとって画期的なものですよね。


ピッチ

アメリカではチューニングのAのピッチが440Hz、ヨーロッパでは国によって違いますが、だいたい442Hz以上、というように国によってピッチが違うのです。こんな理由から楽器もハイピッチ、ローピッチがあるのですね。


チューニング

吹奏楽ではチューニングの時にB♭の音を基準に行いますが、オーケストラではAの音で全員がチューニングをします。これは吹奏楽の場合、金管楽器の多くがピストンを押さえない解放の状態でチューニングできるからです。一方オーケストラでは弦楽器の解放のA線を基準にチューニングをしていかなければならないのでこのように違った方法をとっているのですね。


トルコのクラリネット

今回はちょっと変わった豆知識です。世界の民族楽器の中で一枚リードの管楽器はたくさんはありません。その中でもトルコのクラリネットはとても興味深いものです。なんとインGのクラリネットなのです。なーんだと思っている人もいるかもしれませんが実はA管よりも長いG管なのです。指使いも昔のクラリネットのままです。僕には大きすぎて穴を塞ぐのが大変でした。トルコではこの楽器は非常にポピュラーでレストランなどでヴァイオリンや太鼓などと一緒に演奏をしているのをよく見かけます。しかしなぜ?G管でなければならないのかはなぞです。


バセット

バセットホルンとバセットクラリネットの違いを知っていますか?バセットホルンとはアルトクラリネットの様な形をしたF管のクラリネットですね、バセットクラリネットとは普通のクラリネットの音域を長三度下に広げてドの音まで出るように改良された楽器を指します。モーツアルトのコンチェルトはこの楽器のために書かれた曲として有名ですね。


メタルクラリネット

みなさんはメタルクラリネットを知っていますか?楽器全体がピカピカと光る金属でできているのです。かっこいいです。この楽器は主に軍楽隊のクラリネットとして野外演奏で活躍していました。およそ百年くらい前から50年間くらいは使われていたのではないでしょうか?音はみなさんが想像しているよりも木管のクラリネットに近いものです。目を閉じて聞いているとその違いはほとんど分からないものまであるようですね。もちろん主としては野外演奏用のものが多かったようですが、中には本気で木管に変わるこれからのクラリネットと考えていた人もいたようです。フルートが今日そうであるようにです。


個体差

楽器やマウスピースなど型番が同じなのにどうしてあんなに音色や吹き心地などが違うのだろう?と思ったことはありませんか?楽器本体は大部分の楽器がグラナディラという木からできているので、堅さや、筋などの密度などで個体差が出てしまうのは分かるとしてどうしてマウスピースは木ではないのに違いができてしまうのでしょうか?それは主に最後の仕上げによるところが大きいのです。型にはめて大量にできてきた、まだ荒っぽいマウスピースを職人さんが一本一本丁寧に自分の経験と勘にたよって磨いていって仕上げているからなのです。なのでどうしても微妙に一本一本違ってしまうのですね。


タロガト

さて僕が持っている楽器はクラリネットにしてはちょっと太いかな?と毎回思われていた人も多かったのではないでしょうか。実はこの楽器タロガトーというハンガリーの一枚リードの民族楽器なのです。一枚リードの民族楽器は二枚リードに比べて数はそうは多くありません。代表的なものは、トルコのシプシなどがあるくらいでしょうか?みなさんバグパイプという楽器を知っていますか?持続する音の上にメロディーが鳴っていて独特の響きを出している楽器ですよね、スコットランド地方のバグパイプがもっとも有名ですがこの楽器は世界中の国に形を変えて伝わっている民族管楽器の王様です。実は持続する音を作っている部分ドローン管というのですがこの部分は一枚リードでできています。メロディーを受け持つ部分はチャンターというのですがこの部分は二枚リードなのです。一説によるとこの二つの管が分かれてオーボーとクラリネットの原型のヒントになったのでは?と言われています。


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