リードのお話

今月号はリードのことについてお話しすることにします。
アマチュアの人を教えているときに「リードを選んでもらえないでしょうか」と言うお願いを聞くことが多いのです。本来自分のリードは自分が吹きやすければそれでよいのだけれどどうも自分で自信がもてないのですね、ではどんなリードが吹きやすいのか。そしてどのように選んでいったらよいのかを考えてみることにしましょう。まずどんなリードが良いリードなのかを知るところから始めなければならなりません。良いリードとは決して色や、模様、繊維の密度など見た目だけでは決められないものです。経験を積むうちにある程度見ただけで「これは鳴らない」とか「これはすぐだめになるな」ぐらいのことは分かるようになるものです。しかし「絶対に良く鳴る」と言う見極めは難しいものです。悪そうで良いと言うリードはあまりないのですが良さそうで悪いと言うリードは結構あるものなどです。実際にプロの人たちでもこうなのです、ですからリードの善し悪しを言葉や文章で表現することは難しいと言うことをみなさんには知っておいてもらいたいのです。あくまで吹いてみて判断すべきものなのです。ではどうしたらよいのか?理想はとにかく吹かせてもらうことです。先輩でもいいし、先生でもいいしこの人上手いなと思った人がいたら吹かせてもらうのです。そして吹心地を覚えるところからはじめることです。マウスピース、楽器、自分自身の吹き方も含めて良い状態、或いは正常な状態を知ることがなんと言っても上手になる近道です。 もう一つ選び方について、良いリードがだいたいどんな感じなのかがわかったら今度は自分でリードを選びましょう。そのとき大切なのは、ウオーミングアップなど十分にした後、自分の調子があがってきたところで選ぶということです。そうしないと良いリードもつい見逃してしまうことが良くあるのです。もう一つ、リードの厚さについてですが、あくまで、マウスピースとの関係が一番左右することなので、何番の厚さがいい音がするとか、吹きやすいなどと言うことではありません、このマウスピースには厚いけれど、このマウスピースには薄いという様に、同じリードでもマウスピースによって感じが変わるものだと言うことを知ってください。同じ型番のマウスピースの中でもこの現象はおきますよね。 また同じ楽器を違う人が吹いても、厚く感じたりそうでなかったりと、違うものなのです。人が聞いていて吹きやすそうで、良い音に聞こえれば、それが自分にあったリードやマウスピースだと言うことを覚えてください。

*リードの簡単な調整法

まずここに一枚自分が気に入ったリードがあるとします。できるだけ長くいい状態で使いたいと思うのはクラリネット奏者全員の願いです。ではどのように使っていったら長く使えるのでしょう、方法を考えてみることにします。気に入ったリードが真新しいリードだとします。新しいリードは長時間吹かないようにします。新しいリードはまだ安定していないため、吹きすぎるとすぐだめになってしまいます。気に入ったリードだとつい長時間吹きたくなってしまうものですがそこは我慢をしてリードが水分を含む位吹いたらリードケースにしまってください。(必ずリードケースです箱に戻したりしないように)そして翌日また少し吹いてみます。リードの様子が少し変わっているのに気づくはずです、ほとんど変わらないものもありますが、前の日よりも厚く感じられたり薄く感じられたりリードによってまちまちです。そこで少し調整してみます。厚く変わってしまったリードはヤスリ(すごく細かいやつ)で軽く本当に軽くもしくはナイフでもいいのですが、こすってやります、削れているかいないか分からないくらい軽くです。全体にまんべんなくこすってやります。そのときにリードのエッジが丸くならないように表面だけを削るように気をつけてください。そして吹いてみます。それを繰り返し試しながら何回かトライしてみます。そしてもう少しやってみようかなと思ったところでやめます。
ここが重要です。人間どうしても欲が出てしまうものですが、やりすぎては取り返しがつかなくなってしまいます。さて薄く感じられるリードですが、リードカッターで先端をカットするのですが、ヤスリで薄くする効果に比べてこのやり方ではリードが良くなると言う期待はしないほうがいいかもしれません。リードにとって重要な要素の一つに削られている場所の長さがあります。カットすると言うことはその長さが短くなってしまうと言うことに他なりません。短くなったものを基の長さに戻すと言う作業は初心者には至難の業といえます。ですからここではほんの少しだけカットすることを奨めます。せいぜい0.1ミリ程度です。それでも薄っぺらい音がするようだったら、また何日か様子を見るしかないのです。たいていの場合捨てることになりますが。また何もしなくても、良い状態のリードもまれにありますよね。その作業が終わったりリードが安定したらどんどん吹いてもかまいません。まだ他にも細かな調整法はありますが、今回はこんなところでやめておきます。とにかく大切なことはいつもだいたい同じような抵抗感のあるリードで練習をするということです。そのためにまずリードの厚さをそろえる作業が第一歩といえるのです。



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