アンサンブルとチューニング

今月号からは一歩進んだ練習に入っていくことにします。それは周りの人たちと合奏を上手にこなしていくための練習です。管楽器は基本的にアンサンブル楽器なのだということをまず理解してください。もちろんクラリネットにもたくさんのすばらしいソロの曲がありますが、もっともクラリネットを吹いていて楽しいときは合奏をしているときですよね。そしてアンサンブルや合奏の時は一人でいくら上手に吹けたと思っても、他のみんなと違った吹き方をしていてはアンサンブルとしては良い演奏ではないですよね、いかにみんなと気持ちや吹き方をそろえていくかが大切なことなのです。これからの練習はそのことを頭に入れて勉強していくことにしましょう。今回は「チューニング」についての練習です。アンサンブルでも合奏でも最初にやらなければならないこと、それがチューニングですね、全員の音程を合わせるのです。そしてチューニングにおいて一番重要なのはまずどういう状態が音程が合っていてどういう状態が合っていないかを聞き分けられる耳を持つことなのです。このことがわからないといくら人に高い低いと言われても、実際
に演奏に入ってしまって、自分で合わせなければならないときに、どうしたらよいかわからないですよね。最近ではチューナーという便利なものがあります、しかしチューナーをみながら自分のクラリネットの音程の癖などを知ることはできますが、演奏中には見ることはできませんよね、またクラリネットは時間が経つにつれ音程が変化しやすい楽器なのです。そのときに臨機応変にチューニングしていかなければならないのです。音が合っているのはどんな感じなのか?最終的には自分の耳で聞いて合わせられるようにならなければいいアンサンブルはできません。みんなの音を聞いて自分が低いのか高いのかを自分で実感できるようになるまで練習してみましょう。そしてこのことは決して難しいことではないのです。それでは練習に入りましょう。まず誰か友達と二人で何の音でもいいですから同じ音をロングトーンしてみます。できるだけ同じ音量で吹いてみます。どうですか?”ワァウワァウ”と言うように音が揺れるのが聞こえますか。この音の揺れをうなりと言います。どうですかうなっているのが聞こえますか?このうなりの速度によってどのくらい音程がずれているのかを知ることができるのです。全くうならない状態であれば、音程が合っていると言うことになるのです。さてうなりを確認したらどちらか一方の人のマウスピースを少しだけ抜いてみてください。そしてまた二人でロングトーンをしてみます。どうですか?今までのうなりと比べて速度が速くなりましたか?遅くなりましたか?遅くゆっくりとしたうなりになったなら、それは二人の音程が近づいたのですね、逆に早く細かくなってしまったら音程が離れてしまったのです。離れてしまったなら逆に今抜いた人が元に戻して、もう一方の人が抜いてみてください、最初は少しずつです。そしてどんどんうなりの速度をゆっくりにしていくように何度も繰り返して、最後は完全にうなりがなくなるようにしてみてください。うなりがなくなったときが音程がぴったり合った時です。まるで一人で吹いているかのようになるはずです。実感できましたか?同じ音でしかも二人でチューニングをすることは比較的簡単にできると思います、しかしこの方法は人数が多くなっても基本的には同じことなのです、しっかりマスターしましょう。うなっているのが気持ちが悪いと思えるようになったら、もうそれはしめたものです。次に問題になるのが音程のバランスです。例えばドの音は合ったのだけど、ソの音を吹いたら違っていたと言うようなことです。これはいくつかの原因が考えられますが、一番多い原因は、チューニングの時に普通はクラリネットのドでチューニングしますよね、その時に高いと言われてマウスピースを抜いていきますね、多くの人に見られることなのですが、マウスピースの部分だけを抜いていることです。楽器やマウスピースの違い、あるいは奏法の違いによって音程のバランスはいろいろなのです。クラリネットにはジョイント部分が4カ所あります。どの場所を抜いたらどの音がどのくらい低くなったり、あまり低くならなかったりと言うようなことを研究してみてください。例えばマウスピースの部分だけをたくさん抜くと、解放のソやその上のラの音がそのほかの音に比べて異常に低くなってしまいます。そんなときは真ん中のジョイント部分を抜いてマウスピースの部分はあまり抜かないなどの工夫も必要です。楽器によって違いますから、チューナーなどを使って自分の癖をつかんでみてください。


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