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 高島雄哉「配信世界のイデアたち」アニメ制作会社で働くSF考証の女の子の活躍は、遠い銀河で活動するスライムと共鳴し合う。石川宗生「モンステリウム」町の広場で佇む巨大な怪物を、学校の生徒たちが観測する。空木春宵「地獄を縫い取る」〈体験〉がネットの中で自由に流通する未来、児童買春対策に開発されたAIが事件を誘引する。川野芽生「白昼夢通信」展覧会のカタログを集めた図書館/人形つくりの街、遠い空間と時間を超えて2人の手紙のやり取りが続く。門田充宏「コーラルとロータス」行方不明になった社員の記憶データの中で、珊瑚は重要なヒントを見つけ出す(シリーズ作品の枝編)。松崎有理「瘦せたくないひとは読まないでください。」太っていることが罪悪となった未来、ダイエットを競う大会で脱落者には死が待ち受ける。水見稜「調律師」国家が力を失い文化が衰退した社会、主人公は火星の富豪が主催するパーティーでピアノの調律を引き受ける……。

もっと詳しく(Last Update 2020.01.26 09:51

 お知らせです!
 第2短編集『二〇三八年から来た兵士』kindle版、POD版ともに発売中です!!

『機械の精神分析医』に続く第二短編集です。前作がAIをテーマとしたのに対して、今回は主に「異世界」が描かれます。

 異世界というと、最近はなろう系などの異世界ファンタジイが主流なのですが、本書の中ではもっと身近なお隣の世界が舞台となっています。ディストピアとも、ユートピアともいえるもう一つの現実です。

 現在と、ほんのちょっとだけ違っている世界、社会的なルールが変わっていたり、起こるはずだった事件が起きなかったり、もっと早く起こった世界、とてつもない天災が起こった世界などなど、ショートショートから中編クラスまで、大小十作品を収めています。

 内容的には、並行世界もの(われわれがよく知っているはずの世界なのに、この世界と大きな差異がある。例えば、ある天災が起こる時期が異なる)、改変歴史もの(過去に起こった重要な史実が異なっている。例えば、第二次世界大戦が起こらなかった)といった分類ができるものや、ホラー(ロジカルな説明ができない、怪談めいたもの)、アフター・デザスター/ポスト・アポカリプス(大災害で破滅した世界のその後を描くもの)まで幅広く集めてみました。

 「二〇三八年から来た兵士」混雑する都会の地下鉄に出現した老人は、自らを日本共和国の兵士だと自称する。「渦」微生物量産化に取り組む、ベンチャー企業の開発者が気づく恐るべき暗合。「汽笛」遠くの工場から聞こえる蒸気機関車の響きは、少年たちの想像をかきたてる。「水面」屋根のはるか上で揺らめく、水面の意味する異変とは。「ザ・ウォール」ある日出現した壁は、日本全土を壊滅させ、残った人々の生活をも激変させる。「五億年ピクニック」夜のオフィスで受けた怪しい電話は、火星にある不動産の勧誘だった。「消滅点」N県上空に出現した電磁嵐のただなかで、家族を探す主人公の見たもの。「梅田一丁目明石家書店の幽霊」かつて梅田一丁目にあった書店には幽霊が出現するといううわさがあった。「流れついたガラス」大学新入生の少年は初めて小説を翻訳する。その間に、不穏な一年間の記憶がよみがえる。「あらかじめ定められた死」もし人間の寿命があらかじめ通知され、誰もが知ることができるとしたら。

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 既刊『機械の精神分析医』発売中!

 シンギュラリティは来ないかもしれません。人間を凌駕する人工知能なんて、すぐには現れないでしょう、おそらくは。ただ、それでもAI=人工知能がわれわれの生活に浸透してくるのは、間違いありません。スマホやテレビどころか、ボルトの中にまで入ってくる! よく聞く5Gは、そんな社会を生み出します。

 本書の中では、AIは単に「機械」と呼ばれています。 もはや当たり前の存在、どこにでもある機械は、さまざまなトラブルを引き起こします。工業製品の場合、トラブル=故障は交換して終わりというわけにはいきません。誰かが、その原因を突き止め、対策を打たなければいけないからです。しかし、どこでもとなると、ロボット心理学者スーザン・キャルヴィン博士のような高給取りは使えません。低コストの一般技術者が、対応することになるでしょう。本書の《機械の精神分析医》は、そんな連作です。

 この本の中では、そういった明日の「機械と人」のお話が収められています。リアルなものから幻想的なものまで、十作品を取り揃えています。極近未来という舞台設定は、最近吉川英治文学新人賞を受賞した藤井太洋さんとも共通しますが、ここに描かれたものは、もう少しシニカルな明日かもしれません。

  無人攻撃機の中に潜む思いがけない映像の正体「機械の精神分析医」、スーパーコンピュータから聞こえてくる何ものかの声「機械か人か」、新規採用予定の幹部候補ははたして人間なのか「にせもの」、空中バスの衝突事故に関わる過去の事例「衝突」、かつて親友だったベンチャー社主からの依頼「シュムー」。田舎都市を巻き込んだカジノ騒動の顛末「マカオ」、やり手課長に降りかかる過酷な運命「人事課長の死」、人間の感情を操る人形との会話「ノンバルとの会話」、神戸にそびえる摩天楼から届く招待状「魔天楼2.0」、亡くなった父親の遺品から見つかる意外な生涯記録「ビブリオグラフィ」を収めます。

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 1997年開設、2017年で20周年を迎え、SF小説のレビューをメインとするサイトです。一部ファンタジー、ホラー、ミステリ等を含みます。古くからGoogleのディレクトリ(現在は、もうこういう分類はありませんが)にも登録されていた専門サイトです。初めてお読みになる方は、まずSite Mapにて全容を見ていただいた方が良いでしょう。

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