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「東京の古本市」
(A5判)

 経本折りの小冊子で、「日本の古本屋」が出している季刊誌。古本市の情報が満載だ。古書店主のエッセイも楽しい。表紙は春らしいピンク色が基調。いや、桃色、桜色と言うべきか。
 頭の上に載せた本の意図はよくわからないが、その上にあるレモンは理解できる。檸檬と書くべきだ。梶井基次郎の短編の名作「檸檬」。古本屋の棚に、この文庫本が必ず入っている……、というイメージがある。表装は古びても、文章はもぎたての檸檬のように清冽である。温故知新、古本屋の心意気。
(神九頭 集介)