イギリス・CSVボランティア 多岐にわたる派遣先


「ボランティアホリデー」の活動先の種類は英国の社会福祉制度の変化と共に刻々と変わってきており、施設や病院のような大きな活動先から、小さなグループや個人を援助する福祉活動まで多岐にわたります。

CSVでは参加者の性格、興味、経験、能力、さらに派遣先のニーズを考慮して派遣先を捜します。そしてボランティアの援助が一番必要とされる場所を派遣先として決定します。福祉ボランティアは、その援助が求められるところに派遣されるという姿勢が必要です。英国内での主な派遣先を以下にご紹介します。

コミュニティケアプロジェクト

コミュニティケアを福祉の主力としている現在の英国では、地域ベースの派遣先での活動が増えてきました。

これは以前なら施設で行われていたケアを地域の取り組みとして行うものです。施設に入っていた高齢者や障害者が自宅で独立生活する際には、多様な援助が必要となります。

現在のCSVの一番大きな派遣先が、このCommuty Care Project になります。

 利用者の方への身体的介護、食事、掃除、買い物などの援助も必要です。日々の暮らしを充実させる為にデイケアセンターでの活動に参加する際の交通手段、センターでの充実した活動内容も必要になります。また本人以外に家族にとって自宅での高齢者、障害者のケアは時としてストレスのたまる要因となります。この家族のストレスを軽減するために福祉ボランティアが派遣され、家族に代わって介護活動を行うケースも増えてきました。

 ボランティアは本人の意思を出来る限り尊重し、出来る限り健常者と同じような生活環境を整えること、また、その家族の為にさまざまな活動を行います。その活動は自宅、グループホーム、地域福祉サービスステーション、デイケアセンターなど多岐にわたります。

グループホーム


グループ・ホームは、通常、小グループの高齢者や障害者の人々が共に生活をしている普通の家です。彼らの多くは以前福祉施設などに入所していたのですが、現在はこのグループ・ホームでボランティアや専門家達の助けをかりて自活し、グループ・ホームの目的は障害のある人々が自由に自分の生活が送れるように援助する事です。ほとんどのグループ・ホームはそこに住む者にとって半永久的な住まいとなります。

 この派遣先におけるCSVの役割は、主にそこで物事がうまくいっているかどうか監督する事や、それぞれの生活リズムを保つように助けてあげること。または、そこの住民として馴染めるよう自活のために、訓練プログラムを支援する事などです。

 グループ・ホームでは様々な人々に住宅を提供していますが、その中には知的障害をもった方や精神障害の人達もいます。彼らは、施設での長い暮らしから地域社会での自活への道をこのグループ・ホームより出発します。したがってそこでは数多くのボランティアの援助が必要となります。

施設プロジェクト


施設の種類は、英国内の老人ホームや児童施設、身体障害者施設、精神障害者施設、青少年保護センター、養護学校など。施設の規模はそれぞれ異なりますが、大きな団体の中でボランティアがいかに適応していくかが重要なポイントとなります。

 入所者の人達は訓練や仕事のためここから外出することもあり、ここでのボランティア活動は“トータル・ケア”が主となります。通常、このような団体施設では食事や自由時間などの日課が組まれており、それをこなすことが大切となりますが、それ以外でもボランティアの創造性をもって入所者の人達とふれあう事は、お互いの交流をより一層深めるのに役立つでしょう。日常的な活動としては、入所者の方々の介護、身の回りの世話です。また外出の手伝いをしたり、図書館や病院に付き添ったりなど活動内容は様々です。

 ここではボランティアの特技や興味などを生かし、幅広い活動が展開できる事もあります。例えばボランティアが音楽に興味があればコーラスグループに参加する事などがその例です。さらにCSVボランティアは施設外の社会との架け橋でもあります。老人たちが昔興味を抱いていた事や技術、能力を引き出してあげる援助をする事も考えられます。

 ただそばにいてあげるだけ、つまり親しくしてあげるという事がとても大切な事なのです。入所者の人達は、いったん施設に入るとなかなか若者との接触の機会がありません。そこでCSVボランティアが彼らの生活に刺激を与えるという役割もあるのです。