街を撮る


街を撮る、といっても、その撮り方にはいろいろあります。
手っ取り早いのは雑誌や絵葉書の写真を参考に、同じ位置から同じ角度で撮る、という方法です。
よく観光地では”この展望台からのこの角度”などといったものが決まっており、ツアーではガイドさんがそのポイントを案内してくれます。
ところが、撮った写真はなかなか絵葉書どおりとはいきません...そこはやっぱりプロと素人の違いでしょうか?
こういった写真は季節や光線の具合、シャッターチャンスを十分考慮して撮られていますから、そう簡単に同じようにはいかないのです。
そういうときはあきらめて、絵葉書を買いましょう。


Amsterdam

そうして購入した絵葉書を見ると、たしかにキレイに撮られています。自分が今来ていることも忘れて、思わず行ってみたくなる!そのぐらいよく撮れています。
絵葉書はまるで、街のお見合い写真です。

-マジメ面したお見合い写真、会えば剥がれた化けの皮-

でも実際、街を歩いてみると、絵葉書とは違った一面が見えてきたりします。
歴史あるたたずまいからは想像もつかないような歓楽街が現れたりして「なんじゃこりゃ!」と叫ぶことはありませんか?
あるいは、ごく近代的な建物の裏側に昔ながらの暮らしを発見したり...。
知らない街にはいろいろな驚きがあります。
そしてこの驚きが、旅の写真のモチーフへとつながります。


Krakow(POLAND)

街を撮るうえで大事なことは、
 「あなたの感じたままに撮る」
ということです。
感じたままに撮る、といっても、なかなか難しいものですね。
ここでひとつヒントをお教えしましょう。
あなたが見知らぬ街を歩いていて、ふと立ち止まったとする。
そのときあなたは何かを見つめているはずです。
その状態が3秒以上続いたならば...これは”撮り”です。
みやげ物屋の珍しい人形、高い煙突、変わった看板、おいしそうなケーキ、...
みんな”撮り”です。
もちろん可愛い子供たちや、美人の店員さん、陽気なおじさんも。
せっかく来たんです。フィルムなんて惜しまないで、どんどん撮りましょう。
私なんか36枚撮りを1日6本も使ってしまいます。(これは撮りすぎかも...)


Bruxelles

そのさい大切なことがひとつ。
それは、街(被写体)に愛着を持って撮る、ということです。
「愛着を持って撮る」
これは全てに通じる撮影の基本だと、私は考えています。

Copyright (C) 1999 Hiroyuki Otani. 
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