デジカメとプリンターがあれば手軽にカラープリントが楽しめるようになった現在でも、モノクロ(白黒)写真にはいぜんとして根強い人気があります。モノクロームの魅力っていったいなんでしょうか。
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| Vancouver(CANADA) |
ドキュメンタリーや広告の分野にはモノクロ写真がよく登場します。
カラーに比べて、モノクロは心に強く訴えかけてくるような気がしませんか?
モノクロ写真には色がありません。そのことが鑑賞者の想像力を掻き立て、被写体の表面のみならず、その内面に潜んでいるものまでをも感じさせるのではないでしょうか。
モノクロの場合、全ての色が白黒の濃淡のみで表現されます。つまり、まったく色が異なっていても明るさが同じであれば同じ濃度になるということです。そこで、色ごとに濃淡をつけメリハリの効いた写真を撮りたい場合にはフィルターを用います。
よく使う白黒用のフィルターとしては、コントラスト調整用のY48(黄:Y2)、O56(オレンジ:YA3)、R60(赤:R1)などがあります。これらは風景撮影時に空や緑の調子を整えるためのもので、赤に近いほどコントラストが強くなります。赤いフィルターは青い光を通さないため青空が黒く写り、雲がくっきりと浮かび上がります。
そのほか、人物撮影時に肌色の調子を整えるためのPO0(黄緑)、PO1(緑)等があります。
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| Saipan |
せっかくの海外旅行を白黒だけで撮るのはちょっともったいない気がするかもしれません。
カメラが2台ある場合は、一方にカラーを、もう一方にモノクロを詰めて使い分けることができますが、どう撮り分けるかというのが、これまた難しい問題です。
カラー写真が色でもって再現性に優れた媒体だとすると、モノクロ写真は表現性に優れた媒体であるといえます。従って、カラーとモノクロのどちらで撮れば良いかという判断は、被写体をどう捉えるかによって決まると思います。被写体の実物そのものの姿を忠実に再現したいのならカラーで、被写体を通して自分が心に感じたものを適確に表現したいのならモノクロで撮る、というのが理にかなった使い方ではないでしょうか。
現在発売されているモノクロ写真用ネガフィルムは、現像方法により2種類に分けられます。一方はセピア用フィルムをはじめネガカラーと同じC-41プロセスというカラー現像処理を行うタイプ、もう一方はモノクロ用現像液で現像するタイプです。自家現像をする場合は後者の方を使用します。トライXやネオパン400などがそうです。
(※前者のカラー処理用のものは外箱にC-41処理と印刷されています)
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| Portland(U.S.A.) |
現像や焼付けといった暗室作業を自分で行うことで、モノクロの表現力はさらに増します。たとえば空や被写体の周りの部分を濃く焼き込んで主題を強調したり、黒の色調を冷黒調やセピア調にしたり、黒淵を付けて焼くなど、凝ったプリントに仕上げることができます。素粒子表現や増感現像も現像タンクがあれば行えます。
現像タンクや引き伸ばし器は写真専門店で入手できます。
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