|
コラム1.スタミナ(持久力)の付け方〜早朝ランのすすめ〜 フルマラソンは、ハーフマラソンまでの距離とは異なった練習が必要と言われています。確かに、ハーフマラソンまではそれほど走り込まなくても勢いやスピードで押し切ることが出来ます。私も2004年1月の初ハーフでは20km以上の練習をしない状態で臨み、非常にきつかったのものペースダウンする前にゴールすることが出来ました。ところが、ハーフ以上の距離、特に30km以上では勢いや若さだけでは太刀打ち出来ない場合がほとんどです。最近の例では2008年の大阪国際女子マラソンで、フルマラソン初挑戦の福士加代子選手が30km以降脚が止まり、最後は歩くことすら叶わないほど消耗した姿が印象的でした。福士選手の設定ペースはキロ3分20秒でしたが、このスピードは5000mを15分で走り切る彼女にとって決して速いものではなく、いわゆる乳酸蓄積によるペースダウンではないと考えられます。 フルマラソンをまともに完走するためのトレーニングとして、様々な方法が提唱されています。なかでも多いのは、練習の段階でフルマラソンと同じ距離を複数回経験する必要がある、というものです。またフルマラソンに耐え得るスタミナ(持久力)を付けるためには、月間300〜400kmもしくはそれ以上の走り込みが必要で、LSDも40kmを何度か経験したほうが良いという人がかなり存在します。私も以前は、レース前に40km走を最低1回は入れるようにしていました。ところがここ2年位は、練習で35km以上走ったことはなく、月間走行距離もほとんど300kmに届きません。恐らく、同レベルのランナーと比較して走行距離はかなり少ない方でしょう。それでもレースでは、乳酸蓄積によるペースダウンを経験したことはあっても、スタミナ不足を感じたことはほとんどありません。以下に、具体的なレース結果を示します。 タイム 前半 後半 前後半差 2006つくば 2:54:54(ネット) 1:27:08 1:27:46 38 2007勝田
2:54:05(ネット) 1:27:10 1:26:55 -15(ネガティブスプリット) 2007防府 2:45:59(グロス) 1:22:44 1:23:15 31 2007年防府読売マラソンでは出走者385人中255人が完走し、私は77位でした。このうち前後半タイム差に着目すると、前後半タイム差31秒は全体で16位でした。完走者の前後半タイム差は6分40秒でしたので、サブスリークラスのランナーの中でも私はペースダウンが非常に少ない部類に入っているようです。 では、私はなぜロングLSDも行わず、また月間走行距離も大したことはないのにペースの落ち込みが少なくて済んでいるのでしょうか?自分の練習内容を振り返ってみた結果、LSDを早朝に、しかも朝食前に行っているからではないか、という点に気が付きました。体内に蓄えられているグリコーゲンは通常一晩で消費されると言われており、早朝に走ると体を動かすエネルギー源として主に体脂肪を使うことになります。長距離走におけるスタミナとは、体脂肪を効率よく利用する能力とほぼ同義ですので、早朝LSDを繰り返すことにより身体が徐々に体脂肪を使えるようになってくると思います。私も始めは朝食抜きで走り出すと空腹感を感じ力が入りませんでしたが、だんだんと慣れて来て、現在は30km程度であれば低グリコーゲン状態で走り切れるようになりました。参考までに、ある日の早朝LSDの心拍曲線(HRカーブ)を示します。私の経験上、体脂肪をエネルギーとして利用している場合は、グリコーゲンを利用する場合よりも酸素を多く必要とし、結果としてHRが高くなる傾向にあります。実際、このカーブでも徐々にHRが高くなっていることが分かります。
体脂肪を効率よく利用出来る身体を作ることは、体質改善と同じようなもので相当の時間が掛かると感じました。私の場合、体脂肪を使えるようになって来たな、と感じるまでに約1年掛かりましたが、現在はレース前のカーボローディングを併用してガス欠を起こすことなく走り切れるようになりました。(2008/02/06
記) |