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 家庭で、”いざLANをやろう”と思ったとき大変困りました。なぜなら、家庭内LANに関する雑誌やホームページはそこそこ有りましたが、部材紹介や配線の引き回し方、工事に関する情報等を解説してあるものが見あたりません。つまり、家庭で始める準備段階の説明がなく、いきなり技術的解説や設定方法に終始した説明になっているからです。
 私の場合、家を建てることが引き金となりましたので、新築時にLAN配線をどうしても施しておきたかったからです。だだし、お金を掛ければ家庭内LAN構築を請け負う専門業者も確かにあります。しかし、費用(設計費、工事費、材料費等を含む総額)としては建物の5%〜15%相当に成るようなことが記されていた記憶があります。これは、相当な金額です。
 そこで、少々の知識と気力で、お金を掛けずに家庭内にLANを構築したいと思い、四苦八苦しながらどうにか完成しました。今回の経験を、私と同じように苦労している方がいたら、少しでもお役に立ちたいと思いこのコーナーを設けた次第です。

                                                        日本酒に乾杯 管理人 707643




----- 目 次 -----

1 はじめに
1 NTT回線はアナログ?ISDN?
2 TA?ISDNルータ?
3 なぜLANなのか?
4 LANのメリット
2 構築に向けての計画
1 配線は全て壁の中へ
2 先行配線の勧め
3 使用機器の機能を熟知しておく
4 メンテナンスを考えるべし
3 部材の種類、価格
1 LAN規格について
2 LANケーブル布設用パイプ
3 LANパネル(コンセント)
4 ISDNルータ
5 HUB
6 パーツ単価
4 準備、配線工事
1 LAN配線をおこなうにあたって
2 ハウスメーカーにできること
3 自分でできること
5 まとめ
1 我が家のLAN配線図を公開

1:はじめに


  1-1:NTT回線はアナログ?ISDN? 

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 家庭内だけでのLAN構築しか考えないなら、NTT回線はどちらでも良いかもしれませんが、インターネットやパソコン通信等で屋外とのやり取りを含めたLAN構築なら、ISDNにしておいた方が、手軽に出来ると思います。なぜなら、このあとで紹介するISDNルータの登場と、低価格化によって実現できると言うことです。
 もし仮に、ISDNルータを使用しないで同じようなことをしようとすると、家庭内にサーバー機の設置、2台目以降のパソコンはクライアントとなり、サーバー機は常に起動していなければなりません。企業ならよいでしょうが、家庭ではどうでしょうか?まして、インターネットをやる場合、モデムやTA(ターミナル・アダプター)では一度に2台接続することは出来ません。
 そこで、ISDNルータの登場ですが、このISDNルータを使ってしまえば、サーバー機の必要もなく、また一度に複数台のパソコンが同時にインターネット接続することが可能になります。このようなことですので、家庭内LANをやるのなら、ISDNでしょう。

 一般的に、ISDNにすることでのメリットとしては、ご覧との通りですね。
  
 インターネットが快適(64kb、128kb)
 同時に2回線使える
 料金は少々UP程度

  1-2:TA?ISDNルータ? 

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 インターネットやパソコン通信に、モデムやTAを使っている人は多いことでしょう。しかし、パソコンが2台以上ある場合及び家庭でLANをやる/やりたい場合、1-1のことから、ISDNルータになります。
 一度に複数台のパソコンで同時にインターネットができて、尚かつパソコン間での機器共有(データ共有)がいとも簡単に出来てしまうことです。
 価格にしても、TAと比べても若干高いくらいで気にならない金額です。もし、パソコンが複数台有り、全てをモデムやTAを接続することを考えれば、ISDNルータにするメリットはとても大きい。迷っているならば、すかさず ISDNルータを推奨したい。ここで、私が使用しているISDNルータの概要をまとめると以下の通りです。

■ISDNルータ
 TA、ルータ、DSU、ハブ、アナログポート、ISDNポートが一つになった機器です。つまり、この1台でほかの機器をそろえなくてもネットワーク通信の環境が整えられます。

■アナログ機器がそのまま使える
 アナログポートが有るため、今までの電話機やFAXがそのまま利用できます。また、ISDN回線の各種サービスも受けられます。

■ISDN回線を有効に活用
 2チャンネル有るため、同時に別の相手と通信が可能です。電話しながら、インターネットが可能です。

■DTEポート、Etherポート
 パソコンが一台しかなく、ネットワークボートが無くても、インターネットをやる場合、DTEポートでTAとして使用できます。

■複数のパソコンで、インターネットが同時に出来る
 複数台のパソコンからインターネットにアクセルする場合、端末型ダイアルアップ接続が可能です。このため、パソコン1台分の料金で、複数のパソコンからインターネットを利用することが出来ます。AutoNATO機能のお陰です。
検討していた機種
メーカー
機種名
定価
HUB機能 TAポート 設定uty 購入機種
NTTテレコムエンジニアリング東京 MN128-SOHO/DSU \69,800 3ポート
古河電気工業(株) MUCHO-ST \88,900 2ポート
富士通(株) NetVehicle-EX3 \68,800 4ポート



 1-3:なぜLANなのか?

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 LAN = Local Area Networkの略である。簡単に言えば、比較的狭い範囲をカバーするネットワークのことになります。昔、ネットワークといえば身構えるほど大変だったことだと思います。しかし最近では、ごく低コストで簡単に出来るような時代となり、OSもWin95/98、NT4の登場でネットワーク機能を標準装備している。このようなことから、ネットワークを構築するための追加ソフトウエアは必要ではなくなっています。
 つまり、簡単で尚且つ、低コストでできるということです。そこまで必要ないと考えている方もおられると思いますが、家を建てるときは絶好のチャンスであり、コンピュータ関連スピードはとてつもなく速く、想像もつきません。しかし、これから来るであろう高度情報社会のことを踏まえ、考えられることはやっておいて損はないはずです。しかし、他人任せではどの様になるかわからず、仕様があれもこれもでは多額の資金が必要となるわけです。ですから、自分で行う決意をしたわけです。
 横道にそれましたが、今後は家庭にますますコンピュータ機器が入り込んでくるでしょうし、そうなると企業では当たり前の用に使用しているLANが入ってきてもおかしくなく、仕様に関しても成熟しているLANが有効ではないかと考えています。


 1-4:LANのメリット

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 もっとも基本的でもっと効果がある使い方として、機器の共有があげられます。例えば、各パソコンがフル装備でそろえているのであればこれから説明する内容は意味がありません。しかし、大抵の方は、プリンターが付いているパソコンや、MO、PDが付いているパソコン、ハードディスクに余裕のあるパソコン等いろいろな構成があるのではないでしょうか。それをLANを使うことでスタンドアロンからネットワーク化され、以下の事がいとも簡単に可能となります。 

 プリンターの共有
 MO,PDドライブ等の共有
 ハードディスクの共有

 このよなことから、低コストでこれほどのメリットを得ることができるのです。しかも、これから説明していく
ISDNルータを導入することで、メリットが何倍にも増大する事でしょう。


2:構築に向けての計画


 2-1:配線はすべて壁の中に

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 先ほど説明したことに関係しますが、家を建てるときは絶好のチャンスであり、これから建てるわけですから何でも可能ということになるわけです。したがって、配線コードやコネクタが剥き出しになっている必要はなく、見た目だけでなく安全面からしても、配線はすべて壁の中がベストではないでしょうか。
 ちなみにLANケーブルにも幾つかの種類があります。私の場合”カテゴリー5”を使用しました。”カテゴリー3”のものも売っていますが、高いものではないので、”カテゴリー5”のものを買ったほうが良いでしょう。性能の違いは以下の通りです。


 ”カテゴリー5” 転送レート:100Mb/s

 ”カテゴリー3” 転送レート: 10Mb/s

 2-2:先行配線の勧め

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 ここで注意して頂きたいのが、配線すればいいというものではありません。ケーブル類はすべて壁の中に入るわけですから、将来のことも考慮した配線にしなければなりません。ケーブルの配線を直に据え付けてしまうと後での交換は不可能となってしまいます。私の場合は、配管の中に全て配線する形式をとりました。この配管とは、φ16の配管を使用しました。中にはφ22もありますが、家中引き回すには少々堅く作業は困難でしょう。
 配管の中に配線を行えたことで、線材が古くなった場合の交換や、転送スピードUP化で光ケーブルとなったとしても線だけ簡単に交換できるわけです。また、今後使用するかもしれない場合、この配管を張り巡らせておくことをお勧めします。費用的には若干かかりますが、たいした金額にはなりません。後で、金額についても単価をご紹介します。

 2-3:使用機器の機能を熟知しておく

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 配線設計を行う上で使用機器の機能・性能は確認しておい方がよいです。先ほど、1-3で”考えられることはやっておいて損はないはずです”と言いましたが、あくまで考えられる事とは”むやみ、やたら”と言う意味ではありません。使用機器の機能・性能を理解していないと、誤配線や、無駄(不必要な費用)が発生しやすいということです。もしや、工事終了後やり直しになることが発生しないとも限りません。この点は、十二分にご確認ください。
 

 2-4:メンテナンスを考える

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 私の場合、書斎を中心としてメンテナンスを行うつもりでしたが、全ての配線が書斎に集中しては、壁が穴だらけ(化粧パネルはつきますが)になってしまいます。そこで、情報分電室を1階の天井に設置し、そこには住宅内外から入ってくる、配線を集中して受け入れ、各部屋に分配する役目のものを作りました。
 このおかげで、配線の設定変更や、先行して行った配管・配線の新規配置、メンテナンスを簡単に行うことが出来ます。
 

3:部材の種類、準備


 3-1:LAN規格

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 LAN規格を簡単に説明しておきます。今回行ったのは10BASE-Tですが、下記のような規格になっています。やはり家庭では10BASE-Tが手頃ではないかと思いますが、スピードUP化、バス方式などやられる場合の参考になると思います。
LAN規格
規格名 データ
伝送速度
配線形式 コネクタ形状 インピーダンス ケーブル 最大伝送距離
10BASE-T 10Mb/s スター型 RJ-45 100Ω ツイストペア 100m
100BASE-TX 100Mb/s スター型 RJ-45 100Ω ツイストペア 100m
10BASE-2 10Mb/s バス方式 BNC 50Ω THIN(シン) 185m
10BASE-5 10Mb/s バス方式 Nタイプ 50Ω THICK(シック) 500m

     
      ツイストペア                       THIN


 3-2:LANケーブル布設用パイプ

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LANケーブルのパイプです 左のものが、LANケーブルを配線したとき使用したパイプです。径は16φの配管を使用しています。ツイストペア線でしたら十分な口径です。また、通常このパイプは、電話線用に使われ、”テレチューブ”と呼ばれているみたいです。正確な名称は調べていませんので、はっきりしたことはわかりません。

 3-3:LANパネル

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使用中のLANパネルです LANパネルの形状も様々で、今回は埋め込みタイプを使用せず、あえて露出タイプを使用しました。理由は、ジャックにLANケーブルを差したとき、LANケーブルは堅めなので、あまり曲がりません。よって、露出タイプの下側ジャックであれば、ケーブルはストレートに床側に来ますので、取り出したときの見た目、安全性を考慮したつもりです。

 3-4:ISDNルータ

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メーカーに飛べます 現在ではISDNルータもさらに改良され、性能アップが著しい機器です。2-3で説明したとおり、ISDNルータを中心としたスター配線になるため、”使用機器の機能を熟知しておく”を基本に、建築前に購入し仮配線及び仮動作を済ませる形を取りました。これをやっておかないと、万が一、機器の初期不良や設定不備、配線間違え等の問題が入り乱れ、解決に時間がかかってしまいます。
 出来るだけ、出来ることは早めに片づけておいた方が、ベターでしょう。以下に、現在使用している、ISDNルータの特長的な機能を紹介します。
▼NAT機能
 NAT(Network Address Translator)機能は、LAN内で使われているプライベートIPアドレスを、プロバイダから発行されるグローバルIPアドレスに変換する機能です。この機能により、LAN内のIPアドレスを変更せずに、端末型ダイヤルアップ接続でインターネットにアクセスすることができます。
 しかし、NAT機能では1つのプライベートIPアドレスを1つのグローバルIPアドレスに変換することしかできないので、同時に複数のパソコンでインターネットを利用することはできません

■AutoNAT機能
 私が使用しているMN128-SOHOのルータ機能には、AutoNAT機能が搭載されているため、端末型ダイヤルアップ接続の契約時でも、”LAN上の複数台のパソコンで同時にインターネット”を利用できます。
 ただし、同時に行うことができるセッションは256までです。
AutoNAT機能とは、次の「NAT機能」、および「IP Masquerade機能」をあわせ持った機能です。

▼IP Masquerade機能
 IP Masquerade機能は、複数のプライベートIPアドレスを1つのグローバルIPアドレスに対応させる機能です。これにより、端末型ダイヤルアップ接続時でも、複数のパソコンでインターネットを利用できるようになります。

■ローカルアクセスサーバ(LAS)機能
 MN128-SOHOでは、DTEポートに接続されたパソコンから、PPPソフトを利用してMN128-SOHOを経由し、LAN側へアクセスすることが可能です。これにより、シリアルポートしか持たないパソコンもLANに収容することができます。
 この場合、MN128-SOHOはリモートアクセスサーバ(PPPサーバ)として機能します。DTEポートに接続されたパソコンが、ある特定の番号にダイヤルアップすると、MN128-SOHOは回線を接続せずに、外部のTAからの着信を受けたときと同様の処理を行い、LANに収容します。LANに収容されたあとは、ネットワーク上のサービスをすべて利用することが可能です。

 3-5:HUB

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 HUB〔ハブ)とは、10BASE-Tでパソコンを相互に接続するときに使用する機器です。4ポート、8ポートの製品が普及価格帯で種類も多し安いです。今回は、ISDNルータにHUB 3ポートが内蔵されているため、使用していません。しかし、パソコン台数が増えた場合、お世話になる機器です。使用する場合(ISDNルータ接続)、カスケード接続で使用します。

 3-6:パーツ単価

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 私が購入(調査)したときの価格です。現在とは若干違いがあると考えられるので、参考程度にしてください。多分、現在の方が安価で高性能な機器・部品が手にはいると思います。
品 名 メーカー 形式 単価(売価)
100BASE-Tケーブル   カテゴリー5 \150/m
ISDNルータ NTT-TE東京 MN128-SOHO/DSU \50,000/1台
LANパネル 松下電工 WNT3781 \1,350/1個
テレチューブ 口径φ16 \100/m
HUB   8ポート \8,000/1台
LANカード   ISA、PCI \3,000〜\6,000/1枚
モジュラ・コネクタ   RJ-45 \150/1個
圧着工具   RJ-45用 \4,000/1台



4:配線工事


 4-1:LAN配線をおこなうにあたって

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 計画を立てたら、まず最初に部材の手配だけは早々としましょう。なぜなら、配線、配管は壁(厳密に言えば、石膏ボード)を張る前に、終わりにしてなければなりません。

**建築の順序(2X4の場合)**
  
 基礎工事
 1階筐体工事
 2階筐体工事
 屋根工事

------------ この時点で建物の形はできあがった状態です。(一般的に棟上げ「建て前」)

設備工事(電気、水道、ガス工事などがおこなわれる)
壁工事
内装工事
仕上げ工事
完成
この時点でLAN工事を行うこと












 この様な感じなので、時間はそれほど取れないでしょう。ですから、計画を立て迅速におこなうことがポイントでしょう。このようなことから、急いで用意したいものは、
 LANケーブル
 LANコネクタ
 テレチューブ ←この部材でしたら、用意は不要でしょう

 これでまずはOKでしょう!

 4-2:ハウスメーカーにできること

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 家を建てる前、メーカーと綿密に打ち合わせをしたのですが、やはり家庭内LAN配線については、ほとんど例が無いようでした。そこで、私の方で、配線図面、部材手配、結線図等を用意しました。
 しかし、実際の工事となると、私は素人ですので、工事そのものは、メーカーに依頼して、おこなった次第です。
 メーカーさんには大変ご迷惑をおかけしたと思いますが、非常に精力的に協力していただいたおかげで、無事に完成する事が出来ました。この場をお借りしてお礼申し上げます。 m(_ _)m


 4-3:自分でできること

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 やはり、ISDNルータの設定をまず最初に行いました。これをやっておかないと、電話が使えません。基本的な動作設定は、3-4で説明したとおり、建築前に購入し仮配線及び仮動作を済ませる形を取り練習済みですので、実践では問題なく、直ぐに終了でした。くどいようですけど、”出来ることは早めに片づけておく”が基本です。何かとやることは多いです。
 次に、配線の確認作業になります。ハウスメーカーさんではあまり例がないことから、自分でやるしかないでしょう。結線されているポートにパソコンをつなげ、動作確認をおこなった次第です。

5:まとめ


 5-1:我が家のLAN配線図

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 実際おこなった我が家のLAN配置をご紹介します。この配置図は、 Adobe社の Acrobatを使用して作成しました。ご覧になるには、Adobe Acrobat Readerが必要です。ご使用のパソコンにAdobe Acrobat Readerがインストールされていない場合、 先ず、Adobe社のホームページからダウンロードを行って下さい。
  ←こちらからダウンロードできます

  我が家の家庭内LAN配線図

 **解説**
 
 私の場合、スター型配線だけでなく、将来バス方式になっても耐えられるような配管布設をとっています。無駄になるかもしれませんが、考えられる事はやったつもりです。

 簡単ではありますが、とりあえず完結した形で掲載できたと思います。今回の内容は、ISDNルータ等の機器設定やLAN設定の紹介などはあえて取り上げませんでした。この手の内容は、ホームページ等で詳しく掘り下げているものもありますし、雑誌でも特集してある場合がありますので、そちらを参考にするとよいでしょう。最新の機器で、自分の好みの機器を選ぶことが出来るからです。ほんとに最近の機器は、便利な機能が満載で安いです。
 特に、家を新築しパソコンが有るようでしたら、家庭内LANが絶対お勧めです。