連続HPドラマ『砂沙美ちゃんと津名魅さん』



このドラマはあるとても仲の良い姉妹のなんとなくな日常を描いた愛と平和の物語です。

   訪希深 「あ、あれ?」
   鷲羽  「どうかした?」
   訪希深 「私達、津名魅のお見合いを見に行ったんじゃ?」
   鷲羽  「行ったかもね」
   訪希深 「じゃあどうして!? なにゆえ!?」
   鷲羽  「なにが?」
   訪希深 「ほ、ほら、そういう場合普通・・・ねえ?」
   鷲羽  「普通じゃないし」
   訪希深 「そんな〜(泣)」




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第十五話


 津名魅さんのお見合いは何事もなく終わりました。
 本当に何事も無し、です。

 今朝までは困り顔だった津名魅さんにも、ひどく機嫌が悪かった砂沙美ちゃんにもようやく笑顔が戻りました。



 今日の夕食は神木家には珍しく出前です。
 津名魅さんはお見合いで先程帰ってきたばかり。
 砂沙美ちゃんも諸事情で先程帰ってきたばかり。
 つまり、用意する人が誰もいなかったわけです。


 チーンという音が呼んでいます。

「出来たよ〜。」

 どうやら料理を暖め直していたようです。

「それでは」
「「「いただきます」」」
「みゃあ」

 唐辛子の紅が目立つ麻婆豆腐、皮が奇麗に透き通ったシューマイ、海老炒飯に五目粥。
 中華風と言ったところでしょうか。

「みゃう〜(泣)」
「ごめんなさい、熱かった?」
「ママが子供の頃は電子レンジなんてなかったわ。」
「子供の頃って・・・」

 ちょっと驚いたような顔の砂沙美ちゃん。

「なあに? 砂沙美ちゃ〜ん、ママに子供の頃があっちゃおかしいの?(ジト目)」
「ううん、そうじゃなくて・・・ねえ、お姉ちゃん?」
「ええ・・・そうねえ。」

 頷き合う津名魅さんと砂沙美ちゃん。

「なに? なに?」
「お母さんって、」
「いま大人なの?」


 がーーーん!!(BGM:モーツァルト「ドン・ジョバンニ」第2幕)


 5秒ほど時が止まりました。
 そして時は動き出します。
 ポロッと、美砂樹ママの手から箸が落ちました。

「「冗談よ(だよ)。」」

 大きな目に涙をためて娘たちの顔を交互に見る美砂樹ママ。

「いぢめる? いぢめる?(うるうる)」
「「いぢめないよぉ。」」

 にこやかに答える、実に息の合った姉妹です。



 その日、美砂樹ママは娘たちと何度となくこのような会話を繰り返したそうです。


「二人とも〜、ママのことなんだと思ってるの〜?」
「お母さん、いつも若くて嬉しいわ(にっこり)」
「ほんとほんと。」
「いぢめるぅ・・・。」



続く



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