12月


一つ前の探窟記◆◆◆過去のリスト
12月6日
 CNNのトップはアフガンだった、こっちなら関心がある。

【読んだ本】
『アジア情勢を読む地図』(浅井信雄、新潮文庫、476円+税)
 もと読売新聞の記者さんが書いたコラムを集めたもの、だと思う。でなければ、この表層的な内容は説明できない。
『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』(東浩紀、講談社現代新書、660円+税)
 気鋭批評家による社会批評、なのだろう。裏表紙の著者紹介で自分と歳が同じであることにきづく。だからというわけではないが、読んでいてかなり引っかかりを感じてしまう。オタクを三世代にわけ、もっとも若い世代のオタクの実態を分析し、日本社会がいかにポストモダンであるかというのを、あっっちの思想家の書を傍らに置きつつ論じるというもの。自分がその世代ではない、この定義からするとオタクではないというのがあるためか、やはり納得できないところが多い。かゆいところに手が届かない本。


12月5日
 「騒ぐほどのことか?」というのは、ダフィー・ダッグの決め科白。ダフィー・ダッグとはのことである。この言葉が昼のニュースを見ていて思い浮かんだ。世の中にはもっと報道すべきことがあるのではないだろうか。

 買った本
『中国全省を読む地図』(莫邦富、新潮文庫、476円+税)、『ジョニィ』(ポール・ギャリコ、古沢安二郎訳、新潮文庫、629円+税)、『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』(東浩紀、講談社現代新書、660円+税)、『歴史人口学で見た日本』(速水融、文春新書、680円+税)、『ニッケル博士の心霊現象謎解き講座』(ジョー・ニッケル、皆神龍太郎監修、望月美英子訳、太田出版、1,900円+税)。最後の本を見かけてしまった勢いで他の本も買うことになる。

【読んだ本】
『アラブの怨念』(布施広、新潮文庫、514円+税)
 「9.11」のおかげで書店店頭に並ぶようになった一連の本の一冊。著者は新聞の特派員で、湾岸戦争の取材にあたっており、その辺の話、九十年代はじめから半ばまでが中心で、タリバーンとかオサマ=ビンの話はあまり出てこない。あまり深いつっこみもない。


12月4日
【読んだ本】
『さらば、愛しき鉤爪』(エリック・ガルシア、酒井伸昭訳、ヴィレッジブックス、860円+税)
 恐竜たちが人のコスチュームをかぶって人類に紛れ生き残っている、そんなとんでもない世界を舞台とした私立探偵小説である。主人公はちょっと前まではうまくいっていた私立探偵、しかし相棒が事件を追いかけている最中に謎の事故死、それを解明しようと暴走し恐竜社会から村八分され仕事もうまくいかない。いまではバジル中毒になっていた。そんな彼にクラブの火災についての調査依頼が来る。たどっていく相棒の事件とも繋がりそうだ。彼は事件にのめり込んでいく。
 設定は変だけきくと色物みたいだが、そうでなければいけない必然性もある。いや、そんなことは抜きで大変楽しめる作品である。

 買った本。『アラブの怨念』(布施広、新潮文庫、514円+税)、『アジア情勢を読む地図』(浅井信雄、新潮文庫、476円+税)、『偽書作家列伝』(種村季弘、学研M文庫、650円+税)、『火星の驚異』(小森長生、平凡社新書、740円+税)、『永久帰還装置』(神林長平、朝日ソノラマ、1,800円+税)。めずらしく翻訳物がない。


12月3日
 馳浩を見る。体の厚さが普通ではない。

【読んだ本】
『バラヤー内乱』(ロイス・マクマスター・ビジョルド、小木曽絢子訳、創元推理文庫、980円+税)
 〈ヴォルコシガン・サーガ〉前史、普段の主人公マイルズ・ヴォルコシガンが誕生するあたり、ご両親が主人公となっている。前作で権力を握ったご両親は反対勢力のテロ、叛乱に遭いながらも生き抜いていていく。シリーズを追いかけていれば読むべきかも。
 マイルズの母親コーデリアは、舞台となっているバラヤーという惑星よりも進んだ文化圏から来たという設定らしい(前作も読んでいるはずだが覚えていない)。で、異文化との接触が一つのポイントになるのだが、どうも「進んだ欧米」から見る「劣ったその他」のにおいが鼻につく。「劣ったその他」に入っている日本人である自分からすると抵抗がある。

『天空の遺産』(ロイス・マクマスター・ビジョルド、小木曽絢子訳、創元推理文庫、900円+税)
 〈ヴォルコシガン・サーガ〉の最新刊、今度はマイルズといとこのイワンのいつものコンビが出てくる。宿敵セタガンタ帝国の皇太后の葬儀に出席した二人が陰謀に巻き込まれる。さえるマイルズの知恵、その真相とは、というもので、『バラヤー内乱』よりテンポが良く引っかかりをそれほど感じずに読むことができた。
 シリーズものなのだから当然なのだろうが、いかにキャラクターに感情移入できるかで面白さが変わってくる。


12月2日
 まだまだ風邪。一日中寝ている。
 お姫様が誕生、皇室典範改正の話はまだあまり浮上してこない。そんな中で家で取っている新聞に「国体」なる言葉が。もちろん国民体育大会ではなくて、終戦を引き延ばした日本が日本であるための特色といった意味の概念のことである。いや、この時代に国体とはね。もちろんこの新聞は産経新聞である。

〈読んだ本〉 『白銀の聖域』(マイクル・ムアコック、中村融訳、創元推理文庫、630円+税)

 一面氷で覆われた世界、人々はソリの上に船をつけた船で移動し、陸生になった鯨を追って生活している。ひょんなことで貴族の大旦那を助けた主人公は、彼が見てきたという伝説の都市ニューヨークを目指すこととなる。
 変わってしまった世界の描写が楽しめる。

『夜陰譚』(菅浩江、光文社、1,600円+税)
 あっちこっちのアンソロジーに発表された作品プラス書き下ろし一編を加えたホラー短編集。やはり違う生き物なのだのと思わせる肌合いが不気味。

『ヴァンパイア・ジャンクション』(S・P・ソムトウ、金子浩訳、創元推理文庫、1,260円+税)
 ティーンのアイドル十二歳のティミー、彼は二千年近く生き続けたヴァンパイアだった。
 よくありがちなお耽美野郎ではなく、ユング的な世界観を絡ませ、かつ背景には音楽が流れるという流麗な作品。テンポもいいため本の厚さは気になせない。
 この国だと『ボーの一族』という名作があるのでどうしても比べてしまうが、この作品はその対比にも勝ち抜けられる。


12月1日
 FDとDVDドライヴを安ければ買おうと思って電気屋へ。そこで目に付いてしまったのがDVDとCD−RWが一体化したもの。DVD−RWとかが出てきているのだから値段が下がってきても当然なのだろうか、追ったより安かったので購入。これでCD−ROMドライヴとCD−RWドライヴが一台ずつ余ることになる。
 bk1から本が届く。『ワンダーゾーン』(福本博文、文藝春秋、1,619円+税)、『幻の漂白民・サンカ』(沖浦和光、文藝春秋、2,095円+税)、『スター・ハンドラー 下』(草上仁、ソノラマ文庫、560円+税)、『とびきりお茶目な英文学入門』(テランス・ディックス、尾崎まこと(うかんむりに是)訳、ちくま文庫、860円+税)、『台湾 −変容し躊躇するアイデンティテイ』(若林正丈、ちくま新書、740円+税)、『今池電波聖ゴミマリア』(町井登志夫、角川春樹事務所、1,900円+税)。


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